大型ペット人形。

ムラムラする、とかムンムンする、とか
そんな簡単なモノだったら
あたしだって自慰でおさめられたかもしれない。
だけどそんな生優しいものじゃなかった。
止まらないモノがあって
それは性欲よりも大きい不安定の固まりで
それをわかっているのだけれど慣れてきた最近は
そのモノを流していた。

でも、ついにきた。
トマラナイモノが。
手も足も硬直して
セックス以外では解放してくれない呪縛。
誰かに抱かれないとあたしは壊れる。
見えない何かに縛られて動けない。
・・そんな日が、毎日続く。

そんな時だったからMさんからのメールは救いに近かった。
一度、愛しいと思ったMさんに改めて抱かれたとき
あたしは泣いていた。
涙は流さずに声をあげて啼いていた。
感じている自分が恐ろしかった。
感じているフリが出来なくなっていくのが怖かった。

何故かいつも声が抑えられない。
「うるさいよ」って程、声を出して喘ぐ。
あたしは此処にいるって証明だから
口からこぼれる声はけして甘いものじゃない。
悲鳴に近い、あたしの叫び。

その声に酔えるあたしは一体、何なのだろうか。


あたしを中2の時から抱いてくれているユイは
あたしの心に一番近い。
ほしいコトバをほしい時にくれる。
ユイが生きていてくれれば
あたしは他の人とセックスなんかしなかっただろう。

ユイだけ愛してユイだけの人形で
ユイだけのモノとして生きていけたのに。

なんで、いないの。ねぇ。出てきてよ。

あたしをクサリで繋いでペットにしてくれれば
あたしは喜んで奉仕する。
温もりとセックスだけくれればあたしは飢え死したって構わない。

一生あたしが死ぬまであたしをペットにしてくれるなら。